本記事のもくじ
1. はじめに:医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの考え方
「億り人」といえば、明確な定義はありませんが、日本ならば金融資産を1億円単位で持っている人ということになるでしょう。
こんな億り人と言えば、日々の収入を稼ぐための仕事をしなくても生活ができる、いわゆるFIREのイメージもあるかと思います。
実際に、手に職が強みのお医者さんにとって「自分が働けなくなったらどうするか?」は悩みの種のひとつかもしれません。
そういった不安感に対しても、まとまった金額の資産を本業と別につくっておくことは大きな安心材料になるでしょう。
本記事では、そのようなまとまった資産をつくるための5つの正しい思考法についてくわしくお話します。
なお、そもそも医師という忙しい本業のかたわら、投資まですべきなのかどうかに迷っている方は下記も参考にしてみてください。
2. そもそも誰でも億り人になること自体は意外とカンタン
まず、基本的な話として金融資産1億円以上の「億り人」になるのは意外と簡単なことだと知っておきましょう。
こちらは、毎月3万円・5万円・10万円をつみたてて、8%の複利運用をした場合の総資産額を示しています。
縦軸は、千円単位になっていますので、太い赤線が1億円です。
つまり、人生のどこかで一度1億円以上の金融資産を持つことなど、普通にやっていれば当たり前なのです。
だから、あなたは「ただ億り人になること」を目指してはいけません。
次の章でお話するように、「いつ」「なんのために」「どのようになるか?」がとても重要なのです。
これによってあなたが充実した幸せな生活を送れるかどうかも決まってきます。
さらに、上記のように1億円などのまとまった資産がつくれるのは、ちゃんと資産の蓄積と運用のクセがあれば、の話です。
実際には、お医者さんのような2000万円以上の高収入の方でも支出が多すぎるせいで資産の蓄積がとても少ない方も多いので、注意が必要です。
3. ただし、「幸せな億り人」になるのは意外と難しい…
先ほどもお話した通り、単なる「億り人」になること自体はさほど難しいことではありません。
しかし、あなたが充実した楽しい生活を送る億り人になるためには、いくつか注意しなくてはいけないことがあります。
実際に、億単位の資産を持っていて日々の生活が楽しくない人はあなたの想像をはるかに超えてたくさんいます…
本章では、幸せな億り人になるための3つの注意点についてお話します。
3-1. 億り人に「いつなるか?」
まず、1つ目の注意点は億り人に「いつなるか?」です。
例えば、高齢になりすぎてもう自由な時間を楽しめなくなってからお金があっても意味はまったくありません。
グルメや旅行もファッションもなにも楽しめなくてはお金の使い途すらないからです。
そのため、億り人にいつなるか?という考え方はとても重要です。
ぜひあなたも「何歳までに達成するか?」を具体的にイメージしてみてくださいね。
なお、30歳でFIREした筆者の個人的な意見としては「早ければ早いほど良い」と考えています。
なぜなら一般に高齢と言われるようになってから健康や身体の自由が損なわれるわけではなく、若いときでもそういった状況になる可能性は十分にあるからです。
また、若い時に資産をつくっておけば、働いても良いし働かなくても良いという人生のオプションを早い時期に手に入れることができます。
むしろ、世間一般とは真逆に遊ぶ体力や気力がなくなってから仕事をすればよいのではないか?とすら私は思っています。
3-2. 億り人に「何のためになるか?」
次に、2つ目の注意点は億り人に「何のためになるか?」です。
「お金を増やすためでしょ」と思ったあなた、実はそれは理由になっていません(!)。
どんなお金も、グルメや旅行と交換できる楽天ポイントのように最終的には使われるためにあります。
そう考えると、お金を使うことが目的で、お金を増やすことはあくまで手段にすぎないので、「お金の使い途」を具体的に生々しくイメージしておくことが大切なのです。
この使い途のイメージが弱いと、本業も忙しい中そもそも投資を頑張るモチベーションが湧きません。
また、ゴールイメージが明確でないので、億り人になるためにどんな投資方法を選べばよいのかわからなくなるのです。
それくらい「何のためにお金を増やすか?」は重要なことだと知っておきましょう。
3-3. 億り人に「どうなるか?」
3つ目の注意点は、億り人に「どうなるか?」です。
資産を億単位で持っていればそれはそれで同じでしょ?と思っている方もいるかもしれません。
しかし、実は”資産の中身”こそとっても重要です。
とてもシンプルな例として、株式を5億円持っている場合と国内不動産を5億円持っている場合を比較してみましょう。
総額で言えばまったく同じ5億円です。
しかし、持っていて起きることはまったく違います。
例えば、5億円の株式は毎日目の前で全財産の金額が上下します。
そして、大きな相場の変化があれば一夜にして1000万円以上目減りした…なんて日もあることでしょう(増える場合も同様です)。
一方で、不動産は価格チャートがそもそもありませんので、日々価格の変動にさらされている感はありません。
しかし、現物だけに修繕などが発生した場合は、管理会社と協力して見積もりや施工指示を出す必要があります。
これは基本的には手出しができない上場株式にはない手間だと言えるでしょう。
このように持っている資産によって、あなたの精神やライフスタイルに与える影響が大きくことなりますので、その点をイメージした資産づくりが大切なのです。
4. 医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの考え方
それでは、ここから医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの大切な考え方について詳しく解説していきたいと思います。
4-1. 本業のお金を守る
最初に挙げた億り人になるためにもっとも重要な考え方は「本業のお金を守る」です。
これは、日本人の資産づくりにもっとも欠けている発想と言ってもよいでしょう。
どんなにたくさん本業で稼いでも、使いすぎたりヘタな投資で失ったりすればすべてなくなります。
大事なのでもう一回言います。
あなたが年間何億円稼ごうとも、浪費や投資で失敗すればすべてがなくなります。
そのため、リターンを増やそうという考えの前に元本を失わないという発想がなによりも重要なのです。
お金を失わないことの大切さは、ウォーレン・バフェットのあまりにも有名すぎる名言にも表れています。
投資で大切なルールは2つある
ルール#1 絶対に損するな
ルール#2 ルール#1を絶対に忘れるな
実際に、年収2000~3000万円のはずのお医者さんがまったく資産を持っていない(!)ケースが散見されます。
これは周りの人の消費行動が激しいことによる使いすぎや投資の失敗によることがほとんどです。
4-2. いつなんどきも投資余力を増やす
医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの考え方、2つ目は「いつなんどきも投資余力を増やす」です。
どんなに中長期的に良い投資先だとしても、たった数年で全額を引き出したりしていては着実な資産づくりはできません。
毎月や毎年の単位でかならず自分が投資している金額が増えるように資金をコントロールしていくことが大切です。
なお、この際、努力や意思の力に頼るのは良くありません。
誰しも人間の意思とは意外なほどに弱く、せっかく決意したことも数年で忘れてしまうものだからです。
そのため、自動的な口座やクレジットカードの引き落としなどで自然と投資余力が増えるようにしましょう。
そして、適度に解約がしづらい商品を使うのも意外と良い選択です。
やはり、ボタンを押すだけで解約できる商品は、なにかあった時に引き出してしまうリスクが高まります。
そのため、65歳まで引き出し不能な年金商品や海外の信託商品などを戦略的に活用していくのがおすすめです。
4-3. 他人のお金を上手に使う
医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの考え方、3つ目は「他人のお金を上手に使う」です。
「他人のお金」とは、銀行などの金融機関から借り入れたお金です。
やはり、どんなに稼いでいるお医者さんといえども、税金や生活費を差し引いた後の「自分のお金」には限界があります。
そこでムリをせず、「他人のお金」を上手に使っていくのです。
”借金で投資する”というと、とても恐ろしいイメージを持つ方もいるようですが、良い借金を見分けるコツさえ知っていれば恐れるに足りません。
むしろ、借りれるならどんどん貸して欲しい!とすらなっていくことでしょう。
また、私が以前勤めていた投資ファンドなどでも、投資する際にローンを引っ張ってくるのは当たり前のことでした。
借入金を上手に使うことで、投資のリターンが爆発的に高まることをプロは当然に知っているからです。
特にお医者さんは、日本のあらゆる職業の中でトップクラスにお金が借りやすい職業ですので、これをまったく活用しないのはもったいないでしょう。
具体的な他人のお金の上手な活用法については下記を参照してみてください。
4-4. 目的に合った適切なリスクを取る
医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの考え方、4つ目は「目的に合った適切なリスクを取る」です。
「投資ではリスクを抑えよ」とあなたも聞いたことがあるかもしれません。
しかし、これは半分は正しくて、半分は誤っています。
そして、半分誤っている結果、実は全体としてかなりミスリーティングな内容(!)になっています。
正確には「あなたの目標に合わせてリスクを調節せよ」が正しいのです。
なぜなら、リスクをむやみに小さくしすぎてしまうと、資産が増えなくなってしまうからです。
例えば、よくある分散投資もリスクを小さくする代表的な手法です。
あなたがもう増やす必要がまったくなければ、分散してリスクをどんどん小さくしましょう。
一方で、これから増やして億り人になりたい!という場合には、それに合わせてリスクを高める必要があるのです。
リスクとは「資産形成のスピード」ですので、あなたがどんなゴールをいつ目指すかでをコントロールしていくことが大切です。
リスクについてくわしくは下記をご覧くださいね。
4-5. 複数の投資の”ギア”を噛み合わせる
医師・歯科医師が投資で『億り人』になるための5つの考え方、最後の5つ目は「複数の投資の”ギア”を噛み合わせる」です。
あなたは「資産を組み合わせる」という考え方を知っていますか?
これは、一般的な「資産を分散する」とは似ているようでかなり違いますので注意してください。
例えば、収益不動産に投資する時。
多くの人は、収益物件でどうキャッシュフローなどの数字をつくるかだけをイメージします。
これ自体は悪くはありませんが、実はとても機会損失が大きいと言えるでしょう。
ここで大切なのは、「不動産で余った収入をどこに再投資するか?」なのです。
この収入を割安株などのペーパーアセットに回してさらにリスクを取ったり、コインなどで防御を図ることもできます。
これによって、不動産の返済を入居者の家賃だけで返済しつつ、余ったお金をさらに守り増やすという強力な布陣が出来上がるのです。
4種類の投資について、くわしくは下記を参考にしてみてくださいね。
5. まとめ:医師・歯科医師こそ”豊かさは当たり前”の人生のさらに上へ
投資で『億り人』になるための5つの考え方、いかがだったでしょうか?
多くの考え方が巷で言われているものと真逆であったり、あなたが知らなかった考え方もあったかもしれません。
ぜひこの基本的な考え方をベースに”豊かさは当たり前”にして、より経済的に精神的に満足のいく人生を送っていただけたらと思います。