本記事のもくじ
【第1位は〇〇】実は投資に向いている職業ランキング
もちろん個人差はあるのですが、一般的な傾向として「投資に向いている職業」「投資に向いていない職業」が存在します。
やはり、お仕事によって、投資で取りやすい選択肢が大きく異なるものなのです。
30歳でセミリタイアして以降、数百人を超える方の資産づくりの相談に乗ってきました。
その経験を通じて、投資に向いている職業ランキングナンバー5を発表したいと思います。
みなさんもご自身のお仕事を思い浮かべながら、今後の資産づくりに役立てていただければと思います。
本記事では、各職業を「資金力」「信用力」「投資力」の3つの観点から5段階(★~★★★★★)で評価していきます。
①資金力:投資資金を自分の収入から捻出できるか?
資金力とは、端的に「自分のお金」で投資する力、ということになります。
やはりどのような投資も、基本的には元出となる種銭がゼロではリターンを出すことができません。
また、いくら稼いでもすべて使ってしまえば、投資に回せるお金はなくなってしまいます。
その2つの点を加味して「資金力」を評価しています。
②信用力:投資資金を外部から調達できるか?
投資というと、自分のお金だけでやるもの、と思っている方が多いものですが、そうとも限りません。
「他人のお金」を使う方法もたくさんあるものです。
代表的なものでは、金融機関からの融資も当然ありますし、出資やクラウドファンディングのような返済義務のないものまであります。
これは、私のいた投資のプロの世界でも常識です。
他人のお金を使えるのに使わなければ、リターンが下がるので純粋な投資としてはNG、ということになります。
「信用力」の項目では、そういった資金を調達する力を評価していきます。
③投資力:投資リテラシーや時間などその他のリソース
3つ目の「投資力」は、投資リテラシー(投資の判断力)や投資に使える時間など資金力や信用力以外のリソースと定義します。
この点も当然個人差はありますが、職業や業界によって有利・不利があるものです。
例えば、ビジネスや金融の感覚を養えない業界にいると、常識ある素人からもあからさまにおかしな株を買ってしまうことが簡単に起きます。
また、本業があまりに忙しすぎると、時間があれば可能な投資ができなくなることもあります。
そのような部分を総合的に判断するのが、「投資力」です。
それでは、この3つの基準に従って5位からランキングを発表していきます。
投資に向いている職業 第5位:看護師(医師以外の医療関係者)
第5位は「看護師(医師以外の医療関係者)」です。
看護師さんが投資?と思われた方もいるかもしれませんが、実はけっこう資産づくりに向いているお仕事なのです。
資金力:★★★☆☆
看護師さんの自分で投資にお金を回す力である資金力は、「★★★☆☆」の評価としました。
専門職ですので、給与水準は若い方でも500万円や600万円以上もらうことも十分可能です。
また、医療業界の需要が大きいため、勤務先の経営安定性も大きいでしょう。
さらに、堅実でお金を使いすぎない人が多いのも大きなプラス評価です。
つつましい生活の結果、年収の3~5倍の貯蓄をしっかりとされている方も多くお見受けします。
給与水準の割に、投資の元手を出しやすい方が多いのです。
信用力:★★★☆☆
完全自由診療のクリニックに勤めている場合などを除いて、看護師さんは一種の公務員と見ることができます。
それは、給与の大元である病院の売上は公的な保険制度によるものがほとんどだからです。
あなたも、恐らく患者としては保険証を出すことで3割以下の負担で診療ができていることでしょう。
そう考えると、金融機関としては勤め先であるクリニックや病院の経営安定性を高く評価することができます。
結果、あまり知らない方も多いのですが、医師以外の医療関係者は結構お金が借りられものなのです。
実際に、区分マンションや一棟マンションを複数お持ちの看護師さんはたまにお見かけします。
投資力:★★☆☆☆
医療の現場とは、はたから見ても本当に閉じられた世界です。
率直に言えば、世間の常識がもっとも理解されていない場所の1つでしょう。
そのため、投資自体の仕組み、例えば、株の投資先であるビジネスの理解などはなかなかできていない方が多いように思います。
一方、看護師さんは一般的にリスクテイカーが少ないので変な失敗が少ない点は高評価です。
投資に向いている職業 第4位:公務員
第4位は、国や地方の役所や公立学校の先生など、「公務員」の方です。
公務員というと、極めて堅実で投資をしているイメージが浮かばない方もいるかもしれませんが、なぜランクインしているのでしょうか?
資金力:★★★☆☆
国や地方の役所や公立学校の先生など、公務員の方の資金力はどう評価すべきでしょうか?
民間と比べると、べらぼうに給与が高いわけではありませんが、給与の安定性や(ほぼ)年功序列できっちりと上がっていく仕組みは通常整っていることでしょう。
また、特に地方に限って言えば、普通の民間企業づとめよりも給与が高いことも特徴です。
よって、公務員の資金力は「★★★☆☆」の評価としています。
信用力:★★★★☆
「公務員である」ただその事実だけで、金融機関の評価はとても高くなります。
金融機関は、サラリー自体の安定性、そして、サラリーを支払っている会社の安定性を評価しています。
前者の点でも後者の点でも高い評価を得やすいのが、まさに公務員なのです。
給与自体はさほど高くないにも関わらず、抜群のお金の借りやすさだと言ってもよいでしょう。
さらに、あなたの勤続年数が長ければ、評価はさらに高まることでしょう。
ただし、まれに副業禁止規定のために、不動産投資などが禁じられている場合もありますので、対応は各自の判断が必要です。
(個人的には、投資は定義上複業に該当するとは思いませんが…)
投資力:★★☆☆☆
公務員の方は、お金の管理能力が高い人が多い点は高評価です。
やはり、給与にせよ投資の収益にせよ、得たお金を使いすぎてしまっては、継続的に資産を増やすことは難しいからです。
一方で、それを上回るほどマイナスと言っても良いのが、投資で取るリスクがあまりに低すぎるということです。
定期預金のみなど、インフレ(=物価上昇)リスクで大きく価値が減ってしまうポジションを平気で取ってしまうこともあります。
また、どうしても公的機関に所属しているため、金融やビジネスの感覚がある方はかなり稀でしょう。
よって、「★★☆☆☆」の評価としています。
投資に向いている職業 第3位:エリートサラリーマン
第3位は、「エリートサラリーマン」です。
主に、総合商社や外資系金融、外資系コンサルティング会社などに勤める彼らはどう評価すべきでしょうか?
資金力:★★★★☆
総合商社や外資系金融などに勤めるエリートサラリーマンは新卒であっても、数年以内に1000万円を超える給与をもらうことも可能です。
これは、日本全体の給与所得者でおよそ上位5%以上にあたります。
中には2000~4000万円プレイヤー、5000万円を超えるプレーヤーも存在します。
こういった点では、自分の給与から投資にお金を回す力は非常に高いと言えるでしょう。
ただし、生活水準が上がってしまいがちな点は、注意が必要なところです。
勤務先の同僚も、高級マンションに住んで、外車を乗り回し…という絵に描いたような生活をしていることが多いので、どうしても引きずられてしまうのです。
信用力:★★~★★★★
給与がトップクラスなので評価が基本的には高いのが特徴です。
やはり、金融機関も給与収入が多ければ多いほど、評価はしやすくなります。
一方で、本人の成績が給与と連動する職種やパフォーマンスによっては解雇される勤め先の場合、厳しく見られる場合もあります。
(外資系金融のトレーダーさんなどがわかりやすいかもしれません。)
いくら高い給与でも、不動産融資は30年以上の長期間貸すこともありますので、安定性は大切な評価のポイントになるのです。
投資力:★★★☆☆
エリートサラリーマンは、ビジネス感覚が高い(事が多い)ため、投資力は「★★★☆☆」の評価としています。
やはり、本業でビジネスや投資に関わっているので、それなりの素養を身につけることが可能です。
一方、高い給与がもらえているだけに、お金を失うリスクに鈍感になっている方もたまに見かけます。
少額なら無くしてもいいやという感覚で、数百万単位の損失を重ねてしまいます。
ウォーレンバフェットのようなトップクラスの億万長者でさえも、「お金を絶対に失うな」という格言を残しているくらいですので、当然あなたも慎重になるべきでしょう。
投資に向いている職業 第2位:経営者
第2位は、「経営者」です。
ただし、経営者というと一般に聞こえは良いものの、売上が上がらない・利益が出ないなど苦しんでいる会社も当然あります。
本記事の評価では、経営している会社が本業でしっかりと儲かっていることが条件としたいと思います。
資金力:★★★★★
中小企業であったとしても、ビジネスの収入は月間数百万円や数千万円、それ以上になることがあります。
その収入を活かして、直接法人から投資したり、個人で役員報酬や配当として受け取ったものから投資したりすることができます。
儲かっている経営者さんだと、1千万円単位の案件にぽんとお金を出せる場合もザラにあります。
投資余力の絶対額が大きいことで、少ない金額では募集していない私募のヘッジファンドや不動産ファンドなど幅広い案件にも投資できるようになります。
主に富裕層限定と言われるような投資にも取り組みやすいメリットがあります。
信用力:★~★★★★
事業が、大きな金額で長期間儲かっていると、金融機関からの評価はとても高くなります。
このビジネスの信用力を活かすと、個人や資産管理会社を通じた不動産投資で資金調達がしやすくなります。
要は、ビジネスの信用力を事業の法人とは別の代表者個人や法人で活用できるのです。
ただし、業種によってはそもそもお金が借りづらいこともありますので、注意が必要です。
また、業種に問題がない場合も、業績のさらなるアップももちろん、お金を借りやすいキレイな決算書を専門家と相談して作っておくことがとても大切です。
例えば、事業とは関係ないおかしな経費の使い方や通帳の履歴が汚れる資金の動かし方をしてしまうと、金融機関からの評価を下げることになります。
投資力:★★☆☆☆
儲かっている経営者の皆さんにぜひ知っておいていただきたいのは、
「ビジネスが得意でも、投資が得意とは限らない」
ということです。
ビジネスで成功した経営者のみなさんは、良くも悪くも自信に満ちあふれている部分があります。
すると、投資の世界ではその強気が「勇み足」となり、不用意な行動をしてしまうことも多いものです。
結果として、リスクの高い私募ファンドやFXの我流の運用などで、数千万円単位の損失を抱えている人もとても多いのが経営者の特徴です。
「ビジネスが得意でも、投資が得意とは限らない」
経営者の皆さんは、くれぐれもこのことを忘れないようにしておきましょう。
投資に向いている職業 第1位:医師
第1位は「医師」です。
医師と言うと、少なくともいま現在の世の中では高給取りのイメージが強いと思います。
そして、実は投資にも向いている羨ましい職業と言えるかもしれません。
資金力:★★★★☆
医師の給与がかなり高いのは、多くの方が知るところかと思います。
研修医や若手でも税引前で1500万円、中堅以上の勤務医になると3000~4000万円はザラです。
また、アルバイトでも日給8~10万円もらえてしまいます。
ただし、看護師さんの場合と同様、あなたが自費診療の分野で働いていない場合には、国の制度へ依存していることに注意しましょう。
医療財政が逼迫していることは、多くの国民が知るところですが、いつまでも今の制度が成立していくとは限らないのです。
信用力:★★★★★
実は、医師とは私が知る限り最もお金が借りやすい職業です。
状況にもよりますが、平均的な中小企業の経営者よりも借りやすいことが多いと思います。
アタマと体が動く限りは、定年が実質的にないため、借りづらい60代以上で借りれることさえあります。
かなりの高級取りサラリーマンでも50代半ばを超えるとなかなか借りれないことを考えると、これは非常に有利だと考えるべきでしょう。
ちなみに、弁護士さんや会計士さんなどの士業の先生はどうなのか?と疑問に持つ方もいるかもしれません。
しかし実は、例えば経営者として高い評価を受けるほど自立していなければ、医師ほどの評価を得ることは通常難しいものです。
というのも、まれに弁護士さんで失業している方がいるように、医師ほど需要と供給のバランスが有利になっていないからです。
投資力:★☆☆☆☆
医療以外の世界を知らない人が極めて多いのが、お医者さんの特徴です。
金融やビジネスの世界の当然の常識を理解できていない方が多いように思います。
また、本業が忙しい方も多く、医療の外の世界のコンテンツや人に目を向ける時間がないのも特徴です。
結果、年齢が上がっても投資のリテラシーが上がらないまま…という方が数多くいらっしゃいます。
よって、投資力の評価は「★☆☆☆☆」と最低評価にしています。
もし投資のリテラシーをしっかりと上げていきたい!という場合には、かなり意識的に教えてもらう時間を取るなどの工夫が必要でしょう。
投資に向いている職業ランキングのまとめ
というわけで、投資に向いている職業ランキングは以下の通りでした。
- 第1位:医師
- 第2位:経営者(会社が儲かっている場合)
- 第3位:エリートサラリーマン
- 第4位:公務員
- 第5位:看護師(医師以外の医療関係者)
さて、あなたのお仕事はランクインしていたでしょうか?
もしランクインしていなかった場合も「資金力」「信用力」「投資力」の3つの観点であなたのいまの状況を分析してみましょう。
ご自身の職業の特徴を踏まえることで、上手な資産づくりが効率的に進んでいくことでしょう。
本記事があなたの成功につながれば、この上ない喜びです。