本記事のもくじ
1. お金の使い方が超下手な人の5つの特徴と具体的対策法
「自分なりに節約しているのに、なぜかお金が貯まらない…」
「浪費癖がなかなか治らない…」
「欲しい!と思って買ったはずなのに、結局一度も使っていない…」
本ブログを読んでいる方の中には、そんな悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。
本題に入る前に、簡単に私の自己紹介をします。
大学卒業後、7年ほど普通のサラリーマンとして働いていました。
家族にも恵まれ、自分ではそれなりに幸せな人生を送っていると思っていました。
しかし、深夜・休日問わず時間を仕事に費やしてしまう自分を振り返って、「自分の時間は有限で、もう二度と戻ってこない希少なものである。そんな大切な時間は、自分の自由や愛する家族のために、後悔のないよう使いたい」と考えるようになりました。
それ以降、「自分が時間をかけて働いてお金を産む」のではなく、「お金に働いてもらい、お金を生み出してもらう」という投資での資産形成を目指し、努力を重ねました。
その結果、30歳でのセミリタイアに成功。思い描いていた時間の自由と豊かな人生を手に入れました。
また、積み重ねてきた投資の知識と実践経験を基に、これまで多くの方の資産づくりのお手伝いをさせていただいています。
本ブログでは、そんな「お金のプロ」である私が、「お金の使い方が超下手な人の特徴」と「お金の使い方が上手くなる具体的な対策」について紹介していきたいと思います。
2. 使い方が下手だとお金がどんどん逃げていくので要注意
お金の使い方が下手だと、どんな悪いことが起きるのでしょうか。
「財布からお金が減っていく」、つまり、単に手元にある財産が減るだけに留まりません。
さらに悪いことに、今後あなたの懐に入ってくるお金も減ってきてしまう(!)のです。
この理由は、お金の持つ性質を基に説明することができます。
お金というものには、そもそも「有効活用される場所に流れていく」という性質があります。
例えば、世界中の新型コロナウイルスを一瞬で根絶するような装置など、社会のためになるようなビジネスを創り出せば、たくさんの人がお金を出してくれます。
逆に、今さら機能性もデザイン性の低い携帯電話を創ったとしても、誰も購入してくれません。
このように、お金は効果的に使われる場所へと流れていく本質を持ちます。
あなたがお金を有効活用できないままであれば、お金はあなたの方を見向きもせずに素通りしていくでしょう。
3. お金の使い方が超下手な人の5つの特徴
では、お金の使い方が超下手な人には、どんな特徴があるのでしょうか。
3-1.そもそも何にいくら使っているか把握していない
1つ目は、「自分がどんなものにどのくらいお金を使っているかを把握していない」という特徴です。
そんなに大きな買い物をした覚えはないのに、気づいたら月の収支が赤になっている。
こんなタイプの人は、自分のお金の使い道を把握できていないことが原因であることが多いです。
- 毎日外食、飲み物はのどが渇く度にペットボトルをコンビニで購入。
- 週に3回飲み会に参加し、1日1箱煙草を吸う。
- なんとなく契約したものの一度も利用していないオンライン英会話の月額料や動画サービスが毎月引かれている。
こんな状態なのに、「高い買い物してないから、ぜいたくなんてしてないはずなのに、お金がなぜか貯まらない…」と嘆いている人も、実は少なくありません。
3-2.いつも払う金額ばかりに振り回されている
2つ目は、「支払金額に常に振り回されている」という特徴です。
要するに、値札についた表示価格しか見ていない人のことです。
ただ高額の商品というだけで、「オエッ!」と来てしまい、商品売り場を離れてしまう人もいれば、「安い!」というだけで、とりあえずレジに持っていき、買ってしまう人もいます。
意外に思われるかもしれませんが、実は金額それ自体には大した意味はないのです。
なぜなら、価格そのものよりも、あなたがその商品やサービスからどんな価値を引き出すかの方が大事だからです。
つまり、表示価格に振り回されている時点で、「自分にとってのほんとうの価値とは何か」を考えることができていないのが露呈していることを意味します。
3-3.他人や社会の基準や価値観に踊らされている
3つ目は、「他人の価値観や、明確な根拠のない社会通念上の基準に振り回されている」という特徴です。
単に見栄を張りたいがために不要な交際費を使ったり、広告に踊らされて高級バッグやマイホームを買ってみたり…。
誰が定めたのかよくわからないような基準や価値観を無批判に信じ込んでいると、見事にあなたがほんとうに使いたいものにお金を使えなくなってしまいます。
もう少し具体的な例を見ていきましょう。
資産家のステータスのように見られがちな高級外車。
Aさんは見栄を張りたいがために、ローンを組んで高額のベンツを購入してしまいました。
しかし、あなたの子供からは「もっと大きい車でキャンプに行ったりしたかった」と言われ、奥様からは「毎月こんなにお金引かれてたら、もう旅行できないよ」と言われてしまいました。
そこでAさんは気づきました。
見栄を張って自分の資力を超えた買い物をしたがために、自分が一番大切にしていた家族との時間を失ってしまったということに。
そして同時に、家族の笑顔のために使うお金を失ってしまったことにも。
他人の価値観や社会の基準に合わせるためにお金を垂れ流していく、そんな人生でいいはずはありません。
3-4.使った金額分モトを取れるかばかりにフォーカスする
4つ目は、「モトを取れたかどうかを短期的にしか見られない」という特徴です。
「使った金額分の対価をすぐに回収できるかどうか」、こればかり考えていると、あなたの人生はどんどん小さくなっていきます。
なぜなら、使う前から結果が目に見えているものにしかお金を使うことができないということは、自分の体験したことのあるゾーンから出ることができない、つまり、自分の人生の幅を広げられていないということを意味します。
いわゆる、「コンフォートゾーンから出られない人」ということになります。
安全地帯から出ようとしない結果、「初体験」や「非日常」を味わうことができず、刺激のないつまらない人生になるでしょう。
「日本の方が安全」「飛行機のチケットの取り方がわからないから」「パスポート更新するの面倒だし」など、なんやかんやと理由をつけて、海外旅行を尻込みしている人はこの典型例です。
このタイプの人は、一見するとお金をしっかり管理しているような印象を受けるかもしれません。
しかし、自分の安全な日常から一歩を踏み出そうとしない、「ただのドケチな臆病者」と言われても仕方ないでしょう。
3-5.お金を貯めること自体が目的と化している
5つ目は、「お金を貯めることそれ自体が目的になってしまっている」という特徴です。
一般的に、貯蓄をすることは良いことのように言われます。
社会人一年目の頃などは、親から「貯金しておきなさい」と言われた方も多いと思います。
しかし、そもそもいったいなんのために貯金をするのでしょうか?
20歳から80歳まで、極限まで働き、極限まで節約をし、1億円の貯金に成功した人がいるとします。
しかし、ふと気づいたら、自分の「成功」を祝ってくれる家族もいなければ、この1億円の使い道も特にない。
旅行をしようにも、そんな体力ももうどこにもない。
果たして、この老人の人生は何だったのでしょうか。
どんなに一生懸命貯めたお金でも、最終的に何かに使わなくてはなんの意味もありません。
また、実際のところ、「目的なき貯蓄」の結末は、先の老人のようになるようなことはほとんどありません。
遊ぶお金が必要になったり、突発的に欲しいものが出てきた結果、どこかのタイミングで浪費されてしまうことがほとんどです。
節約や貯蓄をしているものの、「とりあえず貯蓄している」という状態になっていないか、しっかり自分を見つめ直す必要があるでしょう。
4. 下手なお金の使い方を避けるための5つの具体的対策法
これまで、お金の使い方が下手な人の特徴を見てきました。
では、どうすればお金を上手に、つまり自分がほんとうに使いたいものに使えるようになるのでしょうか。
4-1.いま何にお金を使っているのか知ろう
具体策の1つ目は、「ほんとうに満足したもの/そうでもないものはどれか?を定期的に見つめ直す」ようにすることです。
あなたは、家計簿をきちんとつけていますか?
支出の把握のためには家計簿は不可欠です。
しかし、紙の家計簿はとても面倒ですよね。
買い物をしたら、毎回レシートと照らし合わせながら、電卓で計算し、鉛筆で記入していく…考えただけでもゾッとします。
こんな悩みを解決してくれるのが、家計簿アプリです。
アプリを口座やクレジットカードに連携することで、支出と項目がタイムリーに表示されます。
このアプリを確認すれば、「今月は外食代が高かった」「今月はネットショッピングで買い物しすぎちゃったな」のように、何にお金を使ったかが一目瞭然です。
さらに言えば「このお金は無駄だった」や「このお金は使って本当に良かった」というところまで、家計簿を見ながら考えたり反省したりすることができるのです。
最低でも週1回は確認するようにしましょう。
ちなみに、筆者自身も週に2-3回は必ずチェックしています。
セミリタイアをしてはいますが、何も考えずお金を好き放題使っているというわけではなく、常に「もっと上手にお金を使えないか」ということを考えているのです。
家計簿チェックは、さらにレベルアップしたお金の使い方ができるようにするための、日々の努力のうちの一つです。
ここで、満足度の高い支出と後悔ばかりが残る支出の具体例を挙げてみます。
Bさんは、過去一か月で安い居酒屋に10回行きました。一回の支出は3,000円。合計で30,000円です。
しかし、この居酒屋での出費の正体は、大して美味しくもない料理とお酒をひっかけながら、上司の悪口を吐き出すだけの飲み会です。
Bさんは「なぜ俺はあんな無駄な出費を…」と、家計簿を見ながらうなだれてしまいました。
一方、Cさんは奥さんとの結婚記念日に、数年前から予約をしていたミシュラン星付きの高級フレンチに行きました。
美味しい料理に目がない二人は、この日をずっと楽しみにしてきました。
一人15,000円のコースで、奥さんの分と合わせて30,000円。
料理もお酒もほっぺたが落ちるほど美味しく、何より奥さんのはじける笑顔を久しぶりに見ることができました。
後日、Cさんは家計簿の30,000円という数字を見つけました。
すると、おもむろにスマートフォンを開き、当日の料理やお店の写真を眺め、奥さんとの幸せな思い出に浸るのでした。
同時に、これからも美味しい料理を定期的に食べたいから、月々の無駄な支出は控えよう、そんな風に静かな決意を固めていました。
BさんとCさんは、額面上は同じ30,000円の出費です。
しかし、どちらの方が満足度の高いお金の使い方をしているかは、言うまでもないと思います。
ここでは高級フレンチの例を出しましたが、買い回り品でも同じことが言えます。
「セールで半額になっていたというただそれだけの理由で購入したものの、一度も着ていない洋服に使った1万円」と、「ずっと欲しくてたまらず、ようやく買って、やっぱり着てみたら自分によく似合っていて、うれしくて何度も着ている洋服に使った1万円」は、明らかに性質が異なりますよね。
こうしてみると、1万円という値段だけでは測れないものの価値が見えてくるのではないでしょうか。
このように、支出を把握することで、お金の使い方レベルを各段にアップさせることができます。
ぜひ、手間のかからない方法で支出管理をしてみましょう。
4-2.いまの手元にあるお金の価値を知ろう
2つ目は、「いまあなたの手元にあるお金の価値を知る」ことです。
ここで一つ質問です。
5~6万円と答えた方は、非常に優秀です。
3万円と答えた方は、もう少し発想を豊かにした方がいいかもしれません。
たしかに、その3万円をタンスに入れっぱなしにしていたら、10年後にタンスを開けても3万円のままであることは自明です。
しかし、仮にその3万円で、年利8%の投資商品を購入したら?10年放っておくだけで、元金の3万円は6万円近くになります。
(複利で計算した場合。簡略化のため手数料や税金は無視しています)
このように、あなたの手元にあるお金は、使い方次第では10年後には2倍になる可能性を秘めているのです。
あなたの年齢にもよりますが、月数万円のスタートで億単位の資産をつくることは難しいことではありません。
ネット証券や積立型のパッケージ商品を開設し、毎月コツコツとローリスク・低手数料の投資信託(ファンド)を購入していれば、それだけで未来に大きな結果を生むことになるでしょう。
この事実を知りながら、月数万円を遥かに超えるような、満足度の低い出費を続けるのでしょうか。
あなたが上司の悪口を言うために居酒屋に支払った3万円は、10年後に6万円になっていたはずでした。
このように、あなたの手元にある紙幣に印字されている数字に惑わされてはいけません。
その数字よりも遥かに高い価値を持っています。
4-3.時間の価値や満足度が上がるお金の使い方を意識しよう
3つ目は、「時間の価値や満足度が上がるよう意識してお金を使う」ということです。
人生において一番の資源は、紛れもなく「時間」です。
なぜならば、国家予算レベルのお金やその他の対価を差し出したとしても、過ぎ去った時間だけは絶対に買い戻すことはできないからです。
筆者は、自分の時間の使い方を見直し、どれほど「垂れ流し」していたかということに気づきました。
そして、有限かつ希少なこの資源を、いかに価値あるものに、満足のいくように使うことができるか、ということを真剣に考えるようになりました。
皆様も、「この支出は時間の価値や満足度を上げることに役立っているか」という観点で考えてみましょう。
もしそれに貢献しない支出ならば、1円たりとも払ってはいけません。
筆者は今もそういった支出には1円も使いません。
例を挙げて説明します。
シングルマザーのDさんは、食洗器を10万円で購入しました。
毎日仕事と家事と育児に追われており、なかなか子供と過ごす時間を取れずにいました。
さみしそうな子供の寝顔を見るたびに、胸の苦しくなる毎日を過ごしていたのです。
しかし、この食洗器のお陰で、洗い物の時間を1日1時間短縮することができるようになり、子供に絵本を読む時間を確保できるようになりました。
子供はDさんと一緒に遊べるのが何よりもうれしく、Dさんも子供と触れ合うことで毎日に活力が湧いてきました。
これはお金をかけることで、時間の価値を上昇させた代表的な事例と言えます。
このように、自分の支出を「時間価値への貢献度合」という観点で考えてみましょう。
お金の正しい使い方が見えてきます。
4-4.最高のお金の使い道を明確にしよう
4つ目は、「自分にとって最高のお金の使い道とは何か」を明確にすることです。
あなたには想像するだけでワクワクするお金の使い道はありますか?
プール付きの豪邸を買う、ハワイにオーシャンフロントの別荘を買う、財団を立ち上げる…各自の夢はそれぞれなので、優劣などはありません。
ですが、「お金を貯めて、それを何に使いたいか」を明確にすることは、何よりも重要なことです。
ここで、「自分の人生がこうなったら最高!」と思えるような、考えるだけでワクワクするような最高の状態を書き出してみましょう。
住居、家族、食べ物、旅行・レジャー、その他エンターテイメント、社会貢献など、分野は様々あっても構いません。
とにかく、「こんなこと達成するのはとっても無理だろうな」と思うようなことでも、まずは書き出してみるのです。
書くのはタダ、誰にも文句は言わせません。
社会貢献や寄付についても予め一定額リストアップされている方がベターです。
このようにリストアップができたら、次はそのためにお金がいくら必要かを計算してみましょう。
すると、その夢を実現するためには、どれだけ資産づくりをしなければならないかが分かってきます。
そして、その金額をつくるためには、今日から何をしなければならないかということも自ずと見えてきます。
例えば、30歳の人が、50歳になった時点でハワイに1億円の家を買おうと思ったら、年間で平均500万円のお金を作らないといけません。
すると、毎月43万円の貯金をしなければならなくなります。しかし、手取りは25万円。
「貯金だけでは到底無理だな。貯金以外でお金を増やせる方法はないか…」と考え、先に述べたような増える可能性のある投資商品の購入、という風に自然と思考や行動が決まってきます。
このように、お金の使い道が決まれば、今現在取らなければならない行動も自ずと決まってくるのです。
このように、まずはお金の使い道を決めることが何よりも重要であることはご理解いただけたかと思います。
「緊急時や老後の資金のためにお金を貯めている」という人もたくさんいるかと思いますが、そのお金も「緊急時に自分の身を守るために使う」、また「老後の豊かな生活のためにお金を使う」というように、結局は使うためにあるのです。
お金は使わない限り何の意味もないし、大金を抱えたまま死んでしまっても、お金をあの世に持っていくことはできません。
繰り返しになりますが、使途を必ず明確にしておきましょう。
ちなみに、ここで説明したお金の使い道や、お金を得るためのデザイン方法などは、別記事で詳しく説明しているのでこちらもぜひご覧ください。
4-5.貯蓄や資産づくり、保険加入の目的を明確にしよう
お金の使い方が下手な状態から抜け出すための最後の具体策は、「資産形成や保険加入の目的を明確にすること」です。
あなたの行っている投資に、明確な目的はありますか?
なんとなく続けている貯蓄、銀行窓口で勧められて続けている投資信託の積立、生保販売員に勧められるがままなんとなく加入している生命保険など、気が付けば人は多くの「投資」をしています。
しかし、各投資商品、毎月高額なお金をかけているだけの理由をしっかり説明できますか?
貯蓄なら、「✖✖年に発生する△△というイベントのために、〇〇円まで増やしておく」ですし、
不動産投資であれば「年間〇〇円の不労所得により、自由な時間を手に入れる」ということかもしれません。
このように、全投資商品の目的を説明できる人は少ないのではないでしょうか。
また、目的を明確にすることで、自分の投資している商品や金額が正しいかどうかを判断することもできます。
特に生命保険商品については、不要な特約が付いている商品にムダな保険料を払い続けている可能性もあるので、ぜひ「何のため」であるかをしっかり把握しておきましょう。
繰り返しになりますが、「✖✖年までに〇〇円貯める!」だけのゴール設定はいけません。
必ず「✖✖年までに△△をしたいので、〇〇円貯める!」というところまでを明確にしてくださいね。
金額そのものがゴールになってしまうと、高確率で挫折してしまうのは先に述べた通りです。
5. まとめ:人生は“お金投げ捨て選手権”
筆者は、「人生とは、”お金投げ捨て選手権”」だと考えています。
着水した側からそのままずぶずぶ沈んでいってしまう沼に投げ捨てるか、「お金のなる木」や「価値ある時間」を産んでくれる肥沃な土壌に投げ捨てるか、それによってあなたの人生の豊かさが決まってくるのです。
「私の人生、このままでいいのだろうか」そんな漠然とした不安を抱えている方は、ますは今日一日、このブログで勉強したお金の正しい投げ捨て方を実践してみましょう。
さあ、あなたは今日、楽しい一日のためにどんなお金の投げ捨て方をしますか?
あなたのお財布に3万円が入っているとします。
この3万円は、10年後はいくらになっているでしょうか?