0. はじめに
毎月の生活費を払ったら貯金がぜんぜん増えていかない…
30-40代になったのに預金が、、、ゼロ
などと、預金や貯金で悩む方も多いようです。
今回は、そんな預金や貯金で悩む人に向けて、本当に知っておくべき正しい知識、
そして、それを前提にした正しい預貯金への取り組み方について、
これまで数多くの方の資産状況を拝見してきた経験からお話したいと思います。
1. 貯金や預金について知っておくべきこと
大前提:目的もなく溜め込む預貯金は『不要』
最初にもっとも大切なことをお話します。
ーすべてのお金は使ってしまうために存在している
このことを心の底から理解しておきましょう。
それは、あなたの日々の生活や楽しみのために使う場合も
もちろんですし、
自分の老後のために貯めておく資金でも、
子どもや孫、家族のために残すお金であっても、
最終的には誰かが遣うためにキープされているだけのことです。
そして、当然ながら死ぬときにはどうせ墓場には持っていけないのも
確かなことです。
ましてや、遺産の金額で人の値打ちが決まることもまたありません。
-やはり、遣わない限りは貯めている残高そのものにもともと意味はありません。
あなたがもしこれまで漠然とした経済的不安だけから預貯金を増やそうとしていただけならば、
そんな預貯金にはなんの意味もなかった(!)と理解しておきましょう。
(もしかすると、多額の医療費が怖いから必要だ、と思っている方もいるかも知れませんが、
そのような方はこちらの記事をご覧ください。
預貯金は金利がつく以上に価値が減る
次に、預貯金について知っておくべき大切なことは、今の日本(そして、世界)では、
「金利がつく以上に価値が減る」
ということです。
ここ数十年はデフレのために感じづらい日本ですが、世界全体では経済の成長とともに
物価がどんどん上がっています。
例えば、100円で買えたパンが、120円でしか買えなくなっているのが世界でこれまでずっと起きていることです。
すると、預貯金の実際の価値は、どんどん下がってしまうのです。
(参考記事)【投資の常識】あなたの貯金や預金は毎日確実に減っています…
つまり、なにかいずれ使う目的があって、そのために自分のお金の価値を守るためには、
預貯金以外の何かにいやでも投資しなくてはならないのです。
とても大事なのでもう一度言います。
あなたの大切な使い途のためにお金の価値を守るには、預貯金以外のなにかに必ず投資する必要があります。
低金利の日本では、投資というとすぐにヤマっ気のある人が、一発当てるためにやるもの、、、
という風にも思われがちですが、投資する第1の意味は「資産価値を守ること」です。
ちなみに、私の周りの投資家たちも、成功している人ほど、何よりも「資産価値の保全」を第一に考えています。
たくさん増やそうなどと考える前に、投資の元手を守らなくては何の意味も無いからです。
2. 意思など使うな、仕組みを作れ
それでも、なにか特定の目的のために、まずは預貯金を増やす必要がどうしてもある、
という方は、以下の3ステップで確実に預貯金を増やせる形を整えていきましょう。
2-1. 目標の具体化
最初のステップは、「目標の具体化」です。
仮に、
「ニューカレドニアに行くために、旅行資金を貯めたいんです…」
という人がいたとしましょう。
そんな方に、
「ニューカレドニアに行くために具体的にいくら必要ですか?」
と訊くと、意外と答えられないことが多くあります。
もし旅行だとするならば、乗るフライトの航空会社やグレード、泊まるホテル、立ち寄るレストランのレベルまで、
決め込んだ上で、概算で良いので金額を計算しておきましょう。
こうすることで、金額が正確にわかりますし、残りのステップのモチベーションも上がるでしょう。
(たまに、金額を計算してみたら、貯金する必要はなく、すぐにできることだった、、、
という人すらいるくらい、意外なほどに金額目標は盲点です。)
2-2. 現状把握
2つ目のステップは、自分の資産・負債、収入・支出の現状を把握しておきましょう。
これによって、自分の目標金額に向かって貯める余力、あるいは、改善すべき点が
見えてくるようになります。
逆にいうと、このプロセスをやらないと、何も計画を立てる事ができませんので、
かならずやるようにしましょう。
下記のページに簡単にまとめるためのExcelシートを用意していますので、ぜひ活用してみてください。
(参考記事)【保存版】投資をはじめる前に現在地を知ろう
資産を多く持つ資産家も最低月1回くらいは自分の資産がいったいいくらあるのか、把握しているものです。
かく言う私ももちろん毎月末にやっています。
2-3. 仕組みづくり・支出削減
最後の3ステップ目は、「仕組みづくり・支出削減」です。
よく貯金するには固い意志が必要だ、という人もいますが、意思に頼ってしまうのはおすすめしません。
残念ながら、人の意思は高い確率で続かないものだからです。。
まずは、自分の意思に関係なく、自動的・強制的に貯まる仕組みを作っていきましょう。
毎月の給料などが入ってきた後、すぐに自動引落しなどで別口座にお金が移動するようにしておきましょう。
また、定期預金なども引き出そうと思えばできてしまいますので、貯まるまで家族やパートナーに通帳とキャッシュカードを預けてしまうのが良いと思います。
(参考記事)【貯金禁止】生活費の銀行口座は毎月”カラッポ”にしてしまおう
次に、支出削減ですが、こちらも何かを意識的に我慢するというより、構造的に支出が減るものからやっていきます。
代表的なものは以下のようなものです。
・携帯電話/インターネットのプランを、複数社横断で見直してみる(ex.格安SIMなど)
・不要な生命保険/医療保険などを解約/見直しする
・ジム/習い事/動画配信/アプリ、その他、使っていないが、月額課金されているものをすべて解約する
・電気/ガスのプランを、複数社横断で見直す
…etc.
(参考記事)
【簡単3ステップ】見直し?解約?生命保険のプランが必ず決まる3つのステップ
当然、解約や見直しをすれば、その後は意志に関係なく支出が減りますので、
確実に目標に近づいていくことができるでしょう。
3. 実は貯金できる人の方が投資向き
貯金ができる規律が投資のベースになる
ロバート・キヨサキ氏も言うように、「自分をコントロールできる力(規律)」が投資ではとても大切です。
ときに価格が大きく動いたり、大きな経済変化もある中で、自分の計画通りに投資を続けるには、
本当に自己規律が大切です。
預貯金を自分の目標に向けて増やせた、あるいは、もうすでにそういったことができている、という堅実な方は、
実は、『投資向き』と言えるでしょう。
本当の大金持ちはみんな”シブチン”
さらに、貯金をする過程でかならず通る支出削減や倹約ですが、これも実は多くの大金持ちが備えている要素です。
お金がたくさんあるからといって、1円もムダにせず、本当に必要なものだけに大切に扱う、
これが、長期間裕福でいられる本当のお金持ちの姿です。
実際に、私の周りのビリオネアも本当にお金のムダが嫌いですし、かのウォーレン・バフェット氏も毎日の昼食はたった数ドルのマクドナルドである話は非常に有名です。
(参考記事)
【実は超質素】投資で成功するお金持ちは、倹約している理由3つ
4. まとめ
・目的もなく、漠然とした不安で溜め込む預貯金は一切不要。お金は最終的に遣われることで初めて意味を持つ
・預金や貯金はインフレーション(物価上昇)に弱く、価値を保つためには、いやでも他の資産の形で投資する必要がある
・それでも、預貯金を貯める目的がある方は、「目標の具体化」「現状把握」「仕組みづくり・支出削減」の3ステップで、意思に関係なく達成できる仕組みをつくるのがよい
・預貯金が増やせる規律や倹約は、実は投資で大金持ちになった投資家と共通した資質。預貯金が堅実に貯まる人は、投資向きと言える
いかがでしょうか?
預金や貯金の金額は、けっこう悩む方の多いテーマですので、
この記事が少しでも参考になり、良い人生を送る方が増えれば、この上ない喜びです。
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