0. 【簡単3ステップ】見直し?解約?生命保険のプランが必ず決まる3つのステップ
家族を残して自分が死んでしまったらどうしよう…
自分に何があっても家族の生活だけは守らなければ…
そんなさまざまな想いで、ご自身が亡くなったときのために生命保険に入っている方も多いかと思います。
しかし、多くの人がどのような判断基準で生命保険を選べばよいのか、迷っています。
あるいは、保険を販売する方のおすすめのまま、よくわからずに加入してしまっています。
今回は、そんな皆さんが悩む生命保険のプランをたった3ステップでシンプルに決めてしまう方法をご紹介します。
イチ金融商品でもある保険について、フィナンシャルプランナーなど保険のセールスマンではない、完全に中立な金融投資家としての立場から詳しくお話したいと思います。
なお、生命保険ではなく、医療保険について確認したい方は以下の記事を参照してください。
(参考記事:【保存版】医療保険はいらないので解約をススメる理由)
1. 保険の基本的な仕組みは「宝くじ」
保険の金融商品としての意味
まずは、医療保険の話に入る前に、保険の基本的な金融商品としての意味を考えてみたいと思います。
保険会社は、たくさんの保険加入者から保険料を集め、その中から保険金を支払う状況が発生した人だけに保険金を支払う、というビジネスをしています。
そのため、ビジネスとして成立させるためには、いつも以下の図式がいつも成り立っている必要があります。
保険料 > 保険金 × 保険金を払う確率
例えば、あなたが保険金1億円の生命保険に入っていたとすると、、
仮にあなたが亡くなる確率が1%ならば、
保険金 1億円 × 保険金を払う確率 1% = 100万円
より大きい保険料が要るので、保険会社は最低でも100万円を超える保険料をもらう必要があります。
そうすると、保険会社が計算を間違えない限りは、「期待値マイナス」の金融商品、つまり、入った人は平均的には必ず損する商品だと言えます。
まるで、平均的には必ず買う人が損する「宝くじ」(ただし、当たりは保険金の受け取り)とまったく同じなのです。
(参考記事:【まとめ】投資にすぐ効く!統計学で知っておくべきたった5つのポイント(導入動画付き))
営業マンを雇っても、CMをどんどん打っても、儲かる
さて、先程の
保険料 > 保険金 × 保険金を払う確率
で、計算される保険料からは、営業してくれる人の費用や商品を知ってもらうための宣伝の費用も必要です。
そして、いろいろな費用を差し引いた上で、利益もきっちり出さなくてはいけません。
そうすると何が起きるでしょうか?
仕組みとしてもともと損する商品が、さらに損する商品になっていきます。
それは、わかりやすく言うと、私たちが有名なタレントや俳優が出演している全国ネットのCM費用まで保険会社に払ってあげているからです。
それでも保険に入るとしたら??
ただし、必ず損するとわかっていても、人が保険に入る理由は一応あります。
それは、「人生が一度切り」だからです。
特に、生命保険はわかりやすいですが、たった1度の人生でいつ死ぬかわからないので、仕方なく入るという性質のものです。
例えば、カジノで投げられるサイコロ1回に全財産を掛けなくてはいけない時、外れたときに備えて、なにか補償があったらとても良いと思いませんか?
それと同じく、サイコロの目たったひとつに自分の命がかかっているのが、人生だとも言えます。
そうすると、期待値がマイナスの金融商品でも、人生というワンショットをカバーせざるを得ないのです。
(逆に、人生が何度かあるならば、入らないほうが明らかに得、ということになります。)
2. 生命保険のプランが必ず決まる3つのステップ
保険という商品の意味が分かったところで、早速、生命保険を選ぶ簡単3ステップをお話していきたいと思います。
①扶養家族はいるか?
まず、第1のステップは扶養家族はいるか?を確認します。
文字通り、自分が養っている家族がいるか、ということです。
この際、例えば夫婦共働きなどで、奥さまが自分で生計を立てている場合は除外して考えます。
また、親御さんやお子さんについても、自立している場合は同様です。
ひとり暮らしなど扶養家族がいない方、そのような方はこの第1ステップで終了です。
ーあなたには、生命保険は必要ありません。
もしすでに入ってしまっている場合は解約してしまいましょう。
保険金を、葬式代の足しに、とか、身の回りの整理の費用に、とか、思う方もいるかも知れませんが、そう思うならばこそ、適切な投資先で運用して資産をつくっておくのが正解です。
先程もお話した通り、生命保険とは「利回りマイナスの金融商品」ですので、他の商品に投資した方が平均的には大きな遺産をご親族に残す結果になります。
また、運用機能のある保険もありますが、国内の保険であれば、他の投資商品と比べるとかなり見劣りしますので、やはり普通に投資してしまったほうが良いでしょう。
②扶養家族に必要な金額はいくらか?
次のステップでは、扶養家族がいらっしゃる方の必要な金額を計算していきます。
自分が今すぐ亡くなったとして、
毎年の生活に必要な費用 × 家族の残りの平均余命
でおおまかに計算していきます。
詳細な未来の条件は、誰にも読み切ることはできませんので、ある程度幅を持たせておいて大丈夫です。
また、実際には保険金がおりた後に、その金額を運用することも出来る点に注意しましょう。
例えば、保険金が1億円でそれを毎年6%で運用できたとすると、税金を考えなければ毎年600万円の収入が得られることになります。
③すでにある資産はいくらか?
最後に、すでにある資産がいくらかを計算します。
現預金から、株式・債券や不動産、ありとあらゆる換金出来るものが対象です。
なお、これまで資産の金額を確認したことがなかったという方は、下記に専用のシートを用意していますので、参考にしてください。
(参考記事:【保存版】投資をはじめる前に現在地を知ろう)
確認できた方は、
②で算出した扶養家族に必要な金額 ー すでにある資産の金額
を計算します。
もし、資産が十分にあり、結果がゼロやマイナスになった場合は、生命保険に入る必要はありません。もし、すでに入っている場合は、解約しましょう。
金額がプラスになった場合は、その金額が補償される保険で可能な限り保険料が安いものに加入します。
そして、鋭い方はお気づきかもしれませんが、生活や資産の変化があれば、必要な保険金額はどんどん変化していきます。
数年に1度で良いと思いますので、自分の生命保険のプランが適切なのか見直すと良いでしょう。
3. まとめ
・一般的に、保険とは、その性質上「期待値マイナス」の金融商品、つまり、入った人は平均的には必ず損する商品である
・扶養家族がいない場合は、生命保険は不要。なにか資産を遺したい場合は、別の適切な商品に投資した方が、大きな金額を残せる可能性は高い
・扶養家族がいる場合は、「毎年の生活に必要な費用 × 家族の残りの平均余命」によって、残された家族が必要とする金額を計算する
・上記の金額から「すでにある資産」を引き算した金額が、あなたの選択すべき生命保険金額になる
いかがだったでしょうか?
日本では、保険会社のマーケティングがうまいのか、社会人になった瞬間に各種保険に入らなくてはいけないような錯覚に陥りますが、
本当は個人の条件によって必要なものは違いますので、ぜひ正しく見極めていきましょう。
なお、生命保険だけではなく、医療保険についても確認したい方は以下の記事を参照してください。
(参考記事:【保存版】医療保険はいらないので解約をススメる理由)
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