2020/06/03 タイトル・目次を変更し、関連記事を追加しました
1.【要注意】不動産投資の最大のリスクは〇〇である
不動産投資を解説する情報を見ると、様々なリスクについて説明されているかと思います。
空室リスク、賃料下落リスク、地価変動リスク、天災リスク、火災リスク、金利上昇リスク、、、etc.
それでは、実際にあなたが不動産への投資を行う際に、最も気を付けるべきリスクとは何なのでしょうか?
―実は、上記に挙げたどのリスクでもありません!
(ちなみに、本記事の「リスク」とはすべて「リターンのばらつき以外の各種リスク」を指していますので、注意してください。)
参考記事:【投資家必読!】投資の「リスク」は2つに分けて考えよう
2. 最大のリスクは「取引業者」
では、実際に国内での不動産投資を手がけている経験から、気を付けるべき最大のリスクをお伝えしたいと思います。
それは、間違いなく「取引業者のリスク」です。
不動産投資では、投資する時から投資後まで、さまざまな会社の力を借りることが通常です。
その会社がどのような考え方・行動様式をしているかで、不動産投資のリスクは大きく左右されます。
建売会社・施工会社
建売会社とは、土地を仕入れて、新築物件をつくり、販売している会社です。
また、土地を一旦購入してから、施工主として新築物件をつくる場合には施工会社に依頼することになります。
いずれも、中古物件ではなく、融資年数の取りやすい新築物件に取り組む際には、お世話になることがあると思います。
新築で投資に取り組む場合には、物件完成前に契約をすることが多くあります。
そのため、当然ながら事前に建物の完成度や賃貸物件としての魅力を確認することができません。
結果、建物が完成し、引き渡しが完了した後に、建物の仕様が、事前の想定と違ったり、客付けが難しいことが判明したりします。
こういった事態を避けるために、対象物件の仕様を詳細に確認するだけでなく、過去、同じ会社がつくった類似の物件を必ずチェックさせてもらうようにしましょう。
素人目線でもモノづくりの姿勢は何となく感じられるものですし、賃貸物件としての魅力(自分が借りたいと思うかどうか)を確認しておきましょう。
個人的には、老舗であれば必ず大丈夫ということではありませんが、地場で真面目に長年商売をしている会社の方が安心できるようには思います。
また、先ほどお話しした通り、事前に契約をするため、物件完成前に手付金や中間金の名目で建売会社や施工会社に代金の一部を支払うことが多くあります。
体力がなくなっている会社だと、あなたが契約した後、物件を建てられずに倒産してしまう可能性があります。
既に信用不安を起こしている会社とは取引しないのは当然ですが、手付金や中間金の金額をできる限り少なく(出来ればゼロ)、支払いタイミングをできる限り遅く(完成に近づける)できるよう交渉しましょう。
この交渉を通して、特に明確な理由もなく手付金や中間金を多く支払うよう要求される場合なども、会社の体力がなくなっていることが本当の理由かもしれませんので要注意です。
仲介会社
新築にせよ、中古にせよ、物件紹介から決済までサポートしてくれるのが仲介会社です。
仲介会社には、物件について根掘り葉掘りすべて訊くことがとても大切です。
もちろん、物件の価値を正しく評価するため、というのもありますが、何か情報を隠そうとしていないか、情報に偽りがないか確かめる防衛手段になるからです。
彼らには、販売実績によるインセンティブが一定程度以上ついていることが通常です。
すると、事後のトラブルの可能性度外視で、都合の悪い情報を隠して販売しようとしてしまうことがあります。
そのような物件を掴むと、収益が出るどころか、毎月マイナスの収支に苦しむリスクもありますし、投資後に銀行からの信用を失うリスクもあります。
そのため、すべての情報は客観的に確認できる資料や現場を見て真偽を判断することが重要です。
また、説明が何度も二転三転するような場合は、担当者が口先で取り繕っている可能性がありますので基本的に付き合わない方が良いでしょう。
加えて、投資後の大事な取り決め(家賃保証や費用負担、修繕など)は覚書などの形で文書に残しておきましょう。
これらのプロセスを丁寧にやっていれば、最初から良くないものを販売するつもりの業者は、先方が自ら下りてくれます。
彼らからすると、何も言わずに買ってくれる顧客に売った方が楽な訳です。
(ちなみに、私は実際に、買おうとした物件の仲介兼建売会社の社長が世逃げしてしまったことがあります!
事前に質問しまくったおかげで、向こうから契約前日に勝手に下りてくれました。。)
管理会社
物件購入後に、客付けや物件管理や家賃送金を担当してくれるのが管理会社です。
会社体力がなくなってしまうと、分別管理すべき家賃を使い込んでしまい、家賃の送金が停止してしまうことがあります。
また、家賃保証がついている場合にも、実際には空率が多いと、保証継続ができなくなる場合がありますので要注意です。
管理だけの会社であれば、基本的に収入は安定していることが多いですが、仲介も同時に行っており、仲介への依存度が高い場合は市況(物件の売買が活発かどうか)に注意した方が良いでしょう。
担当者や社長と定期的にコミュニケーションを取り、信用不安の兆候がないか把握しておきましょう。
(担当者と仲良くなっていれば、社長が隠している場合でもこっそり教えてくれる場合もあります。)
3. まとめ
ここまで、不動産投資の最大のリスクである「取引業者のリスク」について解説してきました。
筋の良くない業者と付き合うと無用なリスクを背負ってしまいますので、本当に信頼できると思える業者を厳選するようにしましょう。
どの分野にも限らず、以下のような行動原則を取っていけば、リスクは相当程度に下げることができると思います。
・可能な限り、信頼できる人(不動産投資をやっていて、大成功している投資家、あるいは、信頼感のある業者)から紹介を受ける
・どの業者にせよ、おかしな気配を感じたら直ぐに距離を置く
本記事があなたの不動産投資の成功に役立てば、大変うれしく思います。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。