1.【結局何が良いの?】株式を勉強するための情報源ベスト3
株式投資について勉強したい!けれど、何を見てよいのか分からない…という方も多いようです。
本記事では、投資ファンドへの勤務経験を持ち、自身も30歳で投資でセミリタイアした経験を持つ米国公認会計士が、巷には出回っていない株式投資で本当に見るべき情報源3つについてくわしく解説します。
2. 株式を勉強する情報源のメリット・デメリット

一般向けニュース・新聞
オススメ度:★☆☆☆☆
メリット
- 世間一般の多くの人が何を知っているのか、どう考えているのか?を大まかに知ることができる
デメリット
- 得られる情報には、メディアの意思も入り込むため、情報を正しく掴むことが難しい場合がある
- 基本的に、多くの人が表面的に知っている内容ばかりなので、他人とは違うあなた独自の情報や見解に辿りつくことが難しい
- ニュース・新聞の情報だけに振り回されてしまうと、大衆と同じ行動を取ることになってしまう…
書籍・本
オススメ度:★★★★☆
メリット
- 特に、紙の本の場合であれば、出版社・編集者が時間をかけて内容を精査しているため、情報の正確性が高い
- また、上記の時間とコストをかけるだけの価値があると、出版社・編集者が判断した情報だけに触れることができる
- 著者の過去の株式投資の実績をくわしく確認して、読むべき書籍を選択できる
デメリット
- 最新のトレンドや情報については、掴みづらい場合がある
- 手軽に出せるkindle出版のみのケースだと、情報の正確性や価値が担保されない場合がある
書籍は、特に紙の本になっているもの中心に情報の信頼性や価値が高く、株式投資にとても役立ちます。
中でも、長年読み継がれている株式投資の名著と呼ばれるような書籍は特にオススメです。
証券会社のデータベース
オススメ度:★★★☆☆
メリット
- 証券会社によって、業種・業績・価格の割安性ほか、さまざまな条件で銘柄のスクリーニングをすることができる
- 証券会社によって、業種ごとのレポートや特定の銘柄についてのレポートなどでさらに幅広い情報を提供している
デメリット
- 証券会社は顧客に売り買いさせ、手数料を稼ぐビジネスであるため、どうしても情報に偏りが出やすい
- データベースに掲載されている銘柄は、使っている証券会社で売買できるものに限られる事が多い
あなたが望む条件での銘柄スクリーニングは、恐らく多くの方が利用するものだと思います。
証券会社ごとの情報の幅広さや内容の正確性に注意して活用するようにしましょう。
アナリストレポート
オススメ度:★★☆☆☆
メリット
- 特定の業界で見るべきポイントや興味のある会社の業界におけるポジションや競合を確認するのに役立つ
デメリット
- 業界におけるアナリストレポートの目的は、顧客に売り買いさせ、手数料を稼ぐことであるため、どうしてもポジショントークになりやすい
(ある銘柄が「買い推奨」となっていても、アナリスト自身が買っているとは限らない…)
あまり知らない業界について、大まかに見るべきポイントなどを確認する意味では活用することもできるでしょう。
しかし、売買の直接の理由として、アナリストレポートだけを活用するのは絶対にやめましょう(!)。
投資先のIR情報
オススメ度:★★★★★
「投資先のIR情報」とは、アニュアルレポートや四半期レポートなどを代表とする、投資先の上場会社がホームページなどで発表している各種情報のことです。
メリット
- 興味のある会社のビジネス全体の仕組みを正しく理解することに役立つ
- 四半期レポートでは、収益の数字の変化に加えて、数字にはまだ出てこないビジネスの異変がないかどうかチェックすることができる
デメリット
- 情報の正確性や細かさは、会社やその経営陣の姿勢によって異なる。例えば、極端なケースでは、粉飾決算など数字が意図的に操作されている場合もある
株式投資をやっているにも関わらず、一度も会社が出しているレポートを見ていない方もたまにいらっしゃいますが、面倒でも必ず確認すべき情報です。
特に、アニュアルレポートを一度しっかり読んでおくと、どんなビジネスをして、どのように収益を挙げているのか、どんなリスクがあるのか、深く理解することができるようになります。
会社四季報
オススメ度:☆☆☆☆☆
冊子やCD-ROM形式で、日本の上場会社の情報を確認できる、有料のデータベースです。
メリット
- 冊子形式の四季報は、どんな銘柄が上場しているのか、実際にページをめくりながらチェックしたい方にはオススメ
デメリット
- 近年、証券会社のデータベースが進化しているため、活用するメリットが薄くなってきている
- 最新のニュースや情報は反映されない
従来であれば、銘柄検索を行うために、プロ・素人を問わず、よく活用されてきました。
しかし、最近では、よほど冊子に付箋を貼ってスクリーニングしたい、という方以外は購入する必要はないでしょう。
業界専門雑誌・新聞
オススメ度:★★★☆☆
特定の専門業界について、関連するニュースや情報をくわしく発信している、雑誌や新聞のことです。
メリット
- 業界内ならではの、通常一般には出回らない専門知識に触れることができる
- あなたが知らないニッチな業界でも、くわしく読むことで全体像や仕組みが理解できる
デメリット
- 業界によっては、いくら読み込んでも理解が難しいケースもある
- 通常、発行部数が少ないため、購読や購入の費用は割高となる
(コストを抑えるには、図書館で閲覧する・借りるなどの工夫が必要)
業界専門雑誌・新聞は、特定の業界への投資を考える人にとって、参考になる情報の宝庫です。
他の一般投資家を大きく超えて、くわしく業界について理解することができるでしょう。
IR担当者へのメール・インタビュー
オススメ度:★★★★★
一般にはあまり知られていませんが、個人投資家であっても、企業のIR担当に連絡を取って、メールや対面形式で質問や情報提供の依頼をいつでもすることができます。
(IR担当者は、個人投資家に対応することも仕事ですので、投資額がごく少額でも気を遣う必要はまったくありません。)
内容は、業界一般について、競合について、会社の内部の状況について、公表されている業績情報について、など基本的には何でも質問することができます。
メリット
- 他の投資家は知らない情報を掴むことができる可能性がある
- 自分がその会社について気になっているポイントを、理解するまでヒアリングできる
- 会社の内部にいる担当者から、ダイレクトに情報を取ることができる
- (現地インタビューの場合)会社や社員の雰囲気を感じ取ることができる
デメリット
- メールや面談をするための手間や時間がかかる
本当にくわしく研究したい企業や業界がある人にとっては、とてもおすすめの方法です。
他の投資家がほとんど調べていない情報を、IR担当者からどんどん引き出すことができるでしょう。
さらに実は、日常生活や仕事などリアルの場でも株式投資についての情報を得ることができます。
実店舗
オススメ度:★★★★☆
飲食業・小売業・その他サービス業を展開している会社であれば、その実際の店舗を顧客として訪れることで投資の役に立てることができます。
提供しているモノの価値が素晴らしいのか?サービスの品質が高いのか?など、IR資料を見なくても自分で体感することができるのです。
実は、意外なほどに多くの投資家がこの身近な視点を忘れてしまって、あからさまな失敗をします。
なぜなら、当然どの会社もお客様あってのビジネスですから、この根幹の部分がしっかりしていないと投資も成り立つ訳がないからです。
例えば、わかりやすくうどん屋のチェーン展開をしている会社があったとして、その会社のうどんがまずく・ボリュームもなく・値段は高く・サービスの品質も悪く・店が汚いとしたら、あなたはその会社に投資するでしょうか?
ーそんなはずありませんよね?
けれど、多くの人が実際の店舗で何が起きているかを正しく見ないまま投資をします。
メリット
- 実際の店舗を訪れることで、自分の五感から投資するビジネスの価値を測ることができる
- 自分以外の顧客や運営する店員の様子を間近で観察することができる
- 上記の情報から、投資するべき会社なのか、より正確な判断をすることができる
デメリット
- 実際の店舗を訪れるコストや手間が発生する
- 訪問する店舗によって、商品やサービスの品質がバラついている場合もある
実店舗への訪問は、ビジネスの「収益が発生する現場」を目のあたりにできる、とても価値ある情報源です。
また、投資する前には必ず、その店のサービスを自分自身で活用するようにしましょう。(投資してから後悔しないように!)
商品・サービス
オススメ度:★★★★☆
実店舗への訪問と同じく大切なのが、投資を検討している会社の商品・サービスを実際に自分で使ってみることです。
そうすると、そのサービスの価値やユーザーとして不満に感じるところなどが細かく分かるようになります。
また、欲を言えば、投資を考えている会社そのものだけでなく、その競合会社の商品・サービスについても試すようにしましょう。
そうすることで、A社の商品の方が優れていると思ったらそうでもなかった、あるいは、むしろB社の商品の方が使いやすかった…などということも良く分かります。
消費者向けのグッズ・アプリ・webサービスなどの会社に投資するのでしたら、必ず自分で1度は使ってみるようにしましょう。
メリット
- 実際の商品・サービスの本当の価値を、自分自身で体感することができる
- 上記の情報から、投資するべき会社なのか、より正確な判断をすることができる
デメリット
- 実際に商品・サービスを試すコストと手間がかかる
提供されている商品・サービスを知ることは、実店舗の訪問と並んでとても大切な情報源の一つです。
投資する前に実際の商品・サービスを試すことだけは、絶対に忘れないようにしましょう!
知人・友人からの情報
オススメ度:★☆☆☆☆
メリット
- 知人・友人からの情報をきっかけに、自分自身で正しく会社の調査をすることで良い投資ができる可能性がある
デメリット
- 通常、知人・友人が知っている企業銘柄は、すでに相当人気化しているケースがほとんど。会社の内容が良かったとしても、高値づかみになる可能性が高い
- 株式投資に限らず、相当成功している投資家以外からの情報は聞かないほうが良い。典型的な失敗するパターンに巻き込まれてしまう
個人的な経験も含めて、ちょっと投資が好きなくらいの友人から聞いた話は耳に入れないくらいの方が良い(!)です。
ーその情報でリターンにつながることはほとんど無いでしょう。
情報として聞くとするならば、むしろ消費者目線で、商品やサービスについての感想やレビューを知る方がずっと役に立つでしょう。
3. 株式を勉強するオススメ情報源ベスト3

日常生活や旅行先で探す
まず、1つ目は「日常生活や旅行先で探す」です。
多くの人がこの方法を無視して、ビジネスの中身も分からない謎のハイテク企業やWebサービス企業に投資をしようとします。
しかし、あなたがよく商品・サービスの内容や価値を理解していることは、株式投資において本当に価値があります。
株式投資の世界で有名な、ウォーレン・バフェットやピーター・リンチも「よく知らない会社には絶対手を出すな」と口を揃えて言います。
そして、もちろん投資家である私自身も商品・サービスがよくわからない銘柄には100%投資しません。
わざわざ遠くを探さなくても、あなたが大好きな家電、あなたのパートナーが心を奪われている小売店、そして、あなたの子どもが夢中になっているお菓子や文房具などにチャンスは眠っているのです。
あなたの詳しい趣味・仕事から探す
次に、2つ目は「あなたの詳しい趣味・仕事から探す」です。
多くのみなさんには、趣味や仕事などで他の人より詳しい分野が何かしらあるかと思います。
そんな分野から、有望な銘柄を探すことはとてもおすすめです。
例えば、あなたが趣味のカメラにとても詳しいとするなら、カメラ本体・レンズ・付属グッズ・印刷用のプリンターなどで、仲間の多くに評判の良い商品はないでしょうか?
そして、その商品をつくる会社は上場していないでしょうか?
さらに、あなたが医療関係の仕事をしているとするなら、他にはない使い勝手や耐久性を持つ評判の医療用具はないでしょうか?
あるいは、多くのお医者さんが処方し、患者さんも何度もリピートしてもらいに来るお薬はないでしょうか?
右も左もわからない分野でわざわざ投資する必要はありません。
あなたがよくわかっている分野から、素晴らしい投資の成果は生まれるのです。
投資検討先とその競合のIR情報
最後の3つ目は「投資検討先とその競合のIR情報」です。
情報として簡単に取れてしまうが故に、かえって各種IRレポートやIR担当者への質問をないがしろにする方も少なくないようです。
しかし、これらは本当に情報の宝庫です。
- ビジネスの基本的な仕組みはどうなっているのか
- どんなリスクを孕んでいるのか
- 四半期・毎年の業績はどうなっているのか
- 今後、事業の展望をどう考えているのか
- 競合はどんな会社がいるのか
などなど、さまざまな情報を得ることができます。
これを見ずに投資する選択肢はありません。
なお、競合については証券会社のデータベース検索で探すことができます。
競合も見比べていくことで、本当にその会社に投資すべきなのか、しっかりと判断できるでしょう。
株式投資でリターンを上げるには、「いかに大衆とは違う行動をするか?」が大切です。
一般向けニュース・新聞は、直接的な投資先を探すためというよりは、世の中の大きなトレンドを掴むためだけに活用したほうが良いでしょう…