本記事のもくじ
2019/02/20 目次を追加し、全文・タイトルをリライト、更新の背景についての動画を追加しました
2019/03/25 良い借金の繰り上げ弁済についての図表を追加しました
2020/01/30 タグを追加しました
2020/05/06 全文をリライトしました
1. 【投資の元手がない?!】借金という最高の資産拡大マシーンを活用しよう
「投資したいけど、元手がない!」
あなたもそう考えて、投資を諦めたことはありませんか?
私も投資を始めた頃に同じように考えてしまった事がありましたが、これは結論から言うと「ただの言い訳(!)」でした。
何故なら、元手の調達手段は本当に幅広いからです。
それでは、投資の元手として使えるものには、一体何があるでしょうか?
大きく2つに分けると、「自分のお金」
―そして、「他人のお金」です。
もし自分の収入や貯蓄が少ないとしても、「他人のお金」がある程度自由に使えるとしたら、投資しない選択肢はないと思いませんか?
私も元々ただのサラリーマンでしたので、大した「自分のお金」はありませんでした。
が、「他人のお金」の使い方を正しく覚えたことで現在の水準まで大きく資産を伸ばしていくことができました。
本記事では、他人のお金を使う代表的な方法のひとつである「借金」について解説していきたいと思います。
なお、投資商品ごとに必要な最低金額や自分に最適な元手の金額を考えたい方は、以下の関連記事をご覧ください。
2. 「借金して投資する」は間違っているのか?
さて、みなさんは「借金」(あるいは「負債」)という言葉を聞いて、どんなイメージを持っていますか?
「怖い」
「不幸になる」
「借りてはいけないもの」
「利子の分だけ損してしまう」
…etc.
ネガティブなイメージを持っている方が大半なのではないかと思います。
ところが、私は、、、
できる借金はどこまでもどこまでもしたいと思っています(笑)!!
何故なら、正しい借金は、最高の資産拡大マシーンだからです。
基本として、投資や資産形成における他人のお金(借金)の効果を見ていきましょう。
まずは、自分のお金だけで投資する場合を簡単に図式化しました。
当然ながら、自分が出せるお金の範囲内までの資産を手に入れることができます。
次に、自分のお金に加えて、他人のお金(借金)を使った場合を考えてみましょう。
今回は、自分のお金以外に他人のお金も投資に使うことができます。
仮に自分のお金を大きく超える借金(他人のお金)をできれば、資産規模が大きく成長することが大筋として理解いただけると思います。
富裕層は、こういった借金の活かし方をよく分かっており、懇意にしている銀行やプライベートバンクなどからできる限り良い融資条件を引き出して、他人のお金をフル活用しています。
ただし、もちろんどのような資産に投資する場合もむやみやたらに借りればよいということではありません。
次のセクションでは、「良い借金」と「悪い借金」の正しい見分け方を解説したいと思います。
3. 良い借金と悪い借金の考え方と活用法
良い借金と悪い借金の見分け方
そもそも、「良い」借金と悪い「借金」をどう見分けたらよいのでしょうか?
それは、以下の3つのポイントで判断できます。
- 借金して手に入れたものが、収益を生むこと
- 得られる収益が、金利の負担を大きく超えていること
- 借入の金利が、通常の金利と比べて極端に高くないこと
①借金して手に入れたものが、収益を生むこと
例えば、家賃収入を毎月得られる不動産に借金をして投資したとしましょう。
これは、収益を適切に生んでくれる資産を手に入れるための「良い」借金です。
逆に、マイホーム、高級車やジュエリーを借金で購入した場合はどうでしょうか?
これらは、通常自分や家族だけが使う場合、メンテナンスコストや税金、保険料が発生します。
そのため、費用だけが出る「負債」を買うための「悪い」借金をしたということになります。
また、負債を買った場合だけでなく、生活費を賄うための借金をした場合も当然に「悪い」借金をしたということになります。
②得られる収益が、金利の負担を大きく超えていること
例えば、あなたが金利負担1%の借金をしようとしているなら、
状況と投資しようとしている資産にもよりますが、年間5-7%以上の投資収益が見込まれる
本記事執筆時の2020年時点では、日本の金利は、非常に安い状態が続いています。
収益用不動産の購入でも、金利が1%を切ることが普通にあります。
そのため、それなり以上のリターンが見込まれる投資商品であれば、この条件を満たしてしまうことがほとんどでしょう。
また、注意点としては、あくまで収益はすべて「想定」のものですので、想定通りにならない可能性とその場合の対応を事前に考えおくべきでしょう。
③借入の金利が、通常の金利と比べて極端に高くないこと
②でお話したとおり、全体として日本の金利は非常に安い状態が続いています。
とはいえ、消費者金融やクレジットカードなど、特定の借り先の金利は年利10%を超える場合もあります。
良い借金の活用法:無限に借りて、繰上弁済しない
それでは、「良い」借金はどのように活用したら良いでしょうか?
「良い」借金は借りれば借りるほどプラスになる性質のものですので、借りられるものはどんどん可能な限り良い条件で無限に借りていくようにします。
それによって、収益を生む資産を劇的に増やすことができます。
また、「良い」借金は基本的に繰り上げ弁済などはしないようにします。
下記の図のように、「良い」借金を減らし、かつ、自分のお金も同額減ってしまいますので、返済した額の2倍、投資のための元手全体を減らしてしまうことになります。
資産を増やしたいステージの方にとって、これはとてももったいないことですので、繰り上げ弁済は原則やめましょう。
(ただし、より良い条件の金融機関から借り換える場合や、別の金融機関から次の借り入れをするために必要な場合など、特別な事情がある場合は別です。)
悪い借金への対処法:自己資金をためつつ返済する
すでに「負債」を「悪い」借金で買ってしまった…という場合はどう対処したら良いでしょうか?
基本的には、負債を処分した上で自分のお金で「悪い」借金を可能な限り早く返済してしまいます。
しかし、すぐに返済する余裕のない方はどうすべきでしょうか。
まずは、可能な限り、生活における無駄なコストを徹底的にすべて削ります。
そうすると、毎月の返済に使える最大の金額が明確になると思います。
次に、上記の金額全体を「10」とすると、そのうち「5」を毎月の返済に充てます。
そして、残りのうち「4」を今後の投資のための自己資金としてためておきます。
さらに、最後の「1」は、旅行や外食など自分や家族の楽しみのために取っておきます。
本来、返済のスピードだけを優先すると、可能な限り大きな金額を繰り上げ弁済したほうが良いのですが、長期間に渡って余裕資金をすべて返済に充ててしまうと、マインドが後ろ向きになり投資や生活に悪影響が出やすいものです。
(人によっては、かえって耐えきれずに一度に浪費してしまうこともあります。)
少額でも良いので、投資の元手や娯楽費として手元に置いておくことで精神的な余裕が保ちやすく、お金が集まってきやすい状態を維持することができるようになります。
4. 投資のステージ別の借金の活かし方
投資の成功確率をもっとも高める正しい取り組み方は、以下の4つの順番(黄金律)で投資をしていくことです。
- 「仕事・ビジネス」
- 「不動産」
- 「紙の資産(ペーパーアセット)」
- 「その他(美術品/コイン他)
それでは、各段階で具体的にどう借金を活用したら良いのでしょうか?
①「仕事・ビジネス」
この段階では、積立型の金融商品や保険商品などで自分と家族の現在と将来の生活の守りを固めていきます。
基本的には、「自分のお金」で投資することがメインのステージです。
ただし、自分でビジネスや事業を行っている方であれば、低金利の力を活かして、
商売のために必要な投資をどんどん実行していくことも必要でしょう。
②「不動産」
続いて、不動産への投資を通じて、資産を大きく拡大していきます。
この段階が最も借金が活きるステージです。
他人のお金の力を最大限使って、資産全体を大きく伸ばしていきます。
不動産は担保としての価値が高く、金融機関も貸付しやすいという特徴があります。
また、家賃等で定期的な収入が得やすいため、借金との相性が非常に良いのです。
③「紙の資産(ペーパーアセット)」
この段階は、株式や債券その他の実体がない資産への投資を増やすステージです。
既に一定の資産規模になっていますので、どの程度借金の力を使うかは目標によります。
必要ならば、不動産の価値を元に追加の融資を引き出したり、紙の資産を担保にさらなる紙の資産を購入したりするなど、
いままではできなかった借金の方法で資産を増やせるようになります。
④「その他(美術品/コイン他)」
この段階では、美術品やアンティークコイン、ジュエリー等よりリスクの高い商品に投資できる資産規模になっています。
ほぼセミリタイヤできる資産ができていますので、敢えて積極的に他人のお金を活用する意味は少ない場合が多いでしょう。
むしろ、減らさないための対処や次世代に残すためのアクションがメインになると思います。
5. まとめ
それでは、簡単に今回のポイントをまとめてみたいと思います。
- 「投資の元手がない」とはただの言い訳である
- 投資の元手には、「自分のお金」と「他人のお金」の2つがある
- 「他人のお金」の代表である借金を活用することで、急速に資産を拡大していくことができる
- ただし、収益を生む資産に投資する「良い借金」だけをすべき
- 「良い借金」は無限に借り入れを増やし、繰り上げ弁済等は基本的にしない
- 「悪い借金」は規律を持って、返済を早期に進めていく
- 通常、借金の力が最も活きるのは、投資の黄金律2つ目の不動産に投資をするステージである
いかがだったでしょうか?
今回は、他人のお金の代表として借金のみを扱いましたが、最近はクラウドファンディングや個人間のレンディングプラットフォームなどもありますので、いろんな資金調達ができますね。
今後の皆さんの投資の参考になれば大変嬉しく思います。