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2020/01/04 タイトルをリライトしました
0. はじめに
「持ち家と賃貸、どちらを選ぶのが良いか?」
色々な場面でこの問いに出くわしたことがある方が多いと思います。
特に、30代前後を超えてくると、みんなして同じテーマで議論したり、頭を悩ませたりします。
そして主に、『経済的にどちらが得か?』という観点で議論されることが多いように思います。
今回の記事では、この疑問が実はどれだけ意味不明な話をしているのか、そして、この疑問で悩む人が、たった2つの質問で「持ち家か賃貸か?」答えを出す方法をお伝えしたいと思います。
1. 大前提:住む家を選ぶ本当の基準とは?
「経済性」は第1条件に絶対ならない
まず、そもそも住む家を選ぶ基準について、あらためて考えてみましょう。
持ち家か?賃貸か?という議論をする時、ほとんどが「経済性」について語られることがほとんどです。
例えば、
・持ち家だと、ローンの税額控除が受けられる
・持ち家は、資産になる(本当は通常なりませんが…)
・賃貸だと家賃がもったいない
・賃貸は、固定資産税/リフォーム/メンテナンスコストがかからない
・賃貸の方が、住み替えが簡単だ
…etc.
これらは大事ではありますが、最も重要なポイントが抜けているので、答えが出せない袋小路に入ってしまいます。
そのもっとも重要なポイントとは、
ー自分と家族の生活の質をどれだけ高く保てるか?
です。
職場や学校への距離などもさることながら、住む場所によって、近所で会う人、近所で目にする景色、近所で行く店などがある程度固定されていきます。
場合によっては、手に入る食材や実際に口にするものにまで、影響することもあるでしょう。
これらは良くも悪くもあなたや家族の『生活の質』、自宅や自宅周辺で過ごす『時間の質』をさまざまな側面から決めていきます。
そして、『時間の質』とは、間違いなく、なによりも大切な『人生の質』そのものです。
(参考記事:本当のお金持ちが何よりも大切にする3つの「宝」- 時間・健康・人脈)
にもかかわらず、「どっちが経済的にトクか?」という話を延々と議論するのは、本当に馬鹿げた話です。
あなたは、家賃や住宅ローンなどの住居費を安くすることを目的に、生きているのでしょうか?
そして、多少金額が安いからと言って、なによりも価値ある時間の質をドブに捨てることがあるでしょうか?
やはり、一般的に答えが出づらいと思われているのも、そもそも質問が間違いだから考えようもない(!)のが原因なのです。
個別性が高い不動産を一般論で語る愚かさ
次に、「持ち家か?賃貸か?」という議論をするときに、どうしてもすべての物件にあてはめるような一般論で議論してしまうのも混乱の原因です。
みなさんご存知の通り、不動産にはひとつとして同じ物件はなく、個別性がとても高いものです。
当然ながら、エリア、あるいは、最寄り駅によって、住環境は大きく異なります。
そして、同じ土地であっても2つの一戸建てを立てることはできませんし、同じ集合住宅であっても部屋によって微妙に間取りや日当たりなどが異なり、一つとして同じものはありません。
そんな個別性のとても高い不動産について、「持ち家の方が〇〇だ」「賃貸とは☓☓だ」などと言っても、何の意味もありません。
そのため、いくら「持ち家か?賃貸か?」について事前にたくさん調べて、考えたとしても、結局、実際のさまざまな条件を持った物件をたくさん目の当たりにすると、頭を悩ませることになるのです。
2. 持ち家か賃貸かを決めるたった2つの質問
それでは、ここまでの内容を踏まえて、どんな人でも「持ち家か?賃貸か?」が決まるたった2つのシンプルな質問を発表したいと思います。
2-1. 骨をうずめたいと思えるほど、一生住みたい場所があるか?
まず、1つ目の質問は、
『骨をうずめたいと思えるほど、一生住みたい場所があるか?』
です。
YesかNoで答えてみましょう。
「No」の方は、この時点で、「賃貸住宅」を選択してください。
なぜなら、持ち家を持ってしまうと、将来もっと自分と家族が良い時間(=人生)を過ごせる場所が見つかった場合に大きな足かせになるからです。
持ち家は、住み替えや売却は可能なものの、手放す手間がかかるため、本当はどこかさらに良い場所があったと思ったとしても、精神的・経済的な足かせになります。
ーつまり、自分や家族がさらに良い生活をすることに対して、大きなハードルが生まれてしまうのです。
もし、そのことによって自分や家族がもっと楽しく、充実した時間を過ごせたかもしれないチャンスを棒に振ってしまうのはあまりのリスクです。
また、持ち家にロックアップされたことで、そんなチャンスを失ったことすら気づかず無自覚のまま、より住むべき場所の情報を認識できなくなることもあるでしょう。
そして、どこに住もうとも、過ぎ去ったあなたと家族の時間はもちろん戻りません。
そのため、よほど惚れ込んだ場所、自分が骨を埋めたいと思えるくらい好きな場所があるかどうかが第1の分岐点なのです。
それでは、第1の質問が「Yes」だった方は、次の質問に進みましょう。
2-2. 2-1で住みたい場所に、自分と家族が住みたいと思える賃貸物件があるか?
次に、2つ目の質問は、
『2-1で住みたい場所に、自分と家族が住みたいと思える賃貸物件があるか?』
です。
まず、そもそも住みたい場所に賃貸物件が存在しない場合は、当然持ち家を選択します。
ぜひ、あなたが惚れ込んだ最高の場所に、良い家を建てて(あるいは、購入して)ください。
そして、賃貸物件がある場合でも、最も重視すべきなのは「自分と家族が望む質の高い生活ができるかどうか?」です。
もし、賃貸住宅自体はあったとしても、賃貸では実現できない特殊な間取りを希望している場合や海まですぐにサーフィンに行けないなど望むライフスタイルが実現できる物件がない場合は、
自分で改装できる物件か、イチから物件を建てられる土地などを購入するようにしましょう。
また、幸運にも自分と家族が望む生活ができる賃貸物件があった場合には、賃貸を選択しましょう。
これから先も続く人生、あなたにとって望ましい場所が変わらない保証はどこにもありません。
そして、当然ながらあなたはすべての場所に行ったことがあるわけでもありません。
万が一、より好きな場所ができたときに、移動を容易にしておくのが賢明な選択でしょう。
3. まとめ
・「持ち家か?賃貸か?」を検討するときの1番の基準は、「経済性」ではなく、『自分と家族の生活の質をどれだけ高く保てるか』
・一つとして同じ物件がなく、個別性が高い不動産について、「持ち家か?賃貸か?」を一般論で考えるのは意味がない
・「持ち家か?賃貸か?」に本当の答えを出す質問は、以下の2つ
1. 骨をうずめたいと思えるほど、一生住みたい場所があるか?
⇒Yesの場合:2つ目の質問に進む/Noの場合:賃貸住宅を選択する
2. 1で住みたい場所に、自分と家族が住みたいと思える賃貸物件があるか?
⇒Yesの場合:賃貸住宅を選択する/Noの場合:持ち家を選択する
いかがでしょうか。
ちなみに、私自身はとても飽き性なので、退屈しないよういつでも住処を変えられるようにしています。
世界中に住んでみたいところがありすぎて、とてもではありませんが、一か所だけに決められません‥(笑)
本記事が幸せなライフスタイルを送りたいみなさんの参考になれば、この上ない喜びです。
(自分の理想のライフスタイルをこれから描きたい方への参考記事)
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