2020/01/30 本文をリライトし、タグを追加しました
1. 【投資家必読!】投資の「リスク」は2種類に分けて考えよう
投資の「リスク」と聞いたときに、みなさんは何を思い浮かべるでしょうか?
「危険性?」
「投資したお金がなくなる?」
・・・
他、いろいろなイメージをする方がいると思います。
実際に投資を成功させていくという観点では、「リターンのばらつき」と「その他のリスク」の2つに分けて考えることがとても大切です。
なぜなら、投資前に案件を評価する時にも、投資後に何か対処する時にも、それぞれで対応の方法が全く違うからです。
2. 2つの投資リスクの意味
まずは、2つの投資リスク「リターンのばらつき」と「その他のリスク」、それぞれの意味について、説明したいと思います。
リターンのばらつき
まず、「リターンのばらつき」です。
具体的には、リターンのばらつきが大きい商品をリスクが高い商品、リターンのばらつきが小さい商品をリスクが低い商品と呼びます。
リターンの「大小」ではなく、あくまで「ばらつき」である点に注意しましょう。
下記の図で言う、「変動幅」がまさしく「リスクの大きさ」を表しています。
そして、ここで最も重要なのは、リターンのばらつきが大きい(=リスクが高い)からと言ってその商品が良くない訳ではない!ということです。
むしろ、投資で大成功するためには、どこかのタイミングでリスクを積極的に大きくしていく必要があります。
なお、投資においてリスクを増やすことの意味については、以下の記事を参考にしてみてください。
(参考記事)
【保存版:投資とは?】意味も知らずに投資してるやつちょっと来い
その他の各種リスク
次に、「その他の各種リスク」です。
ここには、文字通りリターンのばらつき以外の要素がすべて含まれます。
「リスク」という単語から単純にイメージできる「危険性」の印象に近いものです。
例えば、代表的なものには以下のようなものがあります。
・流動性リスク:急激な経済や市場の変化などで、自分の持っている投資商品が売却できなくなる(あるいは、不利な価格で売却せざるを得なくなる)リスク
・信用リスク:運用会社や貸付先などの資金不足で、損失を被るリスク
・倒産リスク:運用会社や投資先の会社などが倒産し、損失を被るリスク
・カントリーリスク:運用会社や投資先のある国の政治や法制度、経済の変化で損失を被るリスク
また、不動産などの実体のある資産への投資でしたら、下記のようなものもあるでしょう。
・火災リスク:火災で不動産の価値が棄損するリスク
・自然災害リスク:地震や台風などの自然災害で不動産の価値が棄損するリスク
これらのリスクは先ほどの「リターンのばらつき」とはまったく違います。
どのリスクももし避けることができるならば、可能な限り避けるべきものです。
場面によってはむしろ増やした方が良い「リターンのばらつき」とは扱いが異なりますね。
(なお、価格変動をこのカテゴリに入れてしまう人がいますが、価格の変動はリターンそのものと言っても良いので、個人的には少し違和感があります。)
3. 2つのリスクの評価と対処の仕方
2までで、2つのリスクの意味の違いは分かっていただけたかと思います。
それでは、各々のリスクについて、より具体的な扱いをお話ししたいと思います。
リターンのばらつき
「リターンのばらつき」については、考えることは一つだけです。
「自分の現状と目標に合ったリスクを取っているか?」
まず、現状についてですが、自分の資産の状況によって、取ることができるリスクは変わります。
資産が大きければ大きいほど、リターンのばらつきの大きい(ハイリスク)商品に投資できるようになります。
つまり、「リスクの許容度」が分かります。
次に、目標については、自分が目指している場所によって、取るべきリスクが変化します。
例えば、リタイヤできる5億円の資産をつくることが目標で、既に達成してしまっている場合は、リスクを増やせるとしても増やさないのが正解ということになります。
つまり、「リスクの必要性」が分かります。
(参考記事)
【保存版:投資とは?】意味も知らずに投資してるやつちょっと来い
黄金律に沿って投資しよう
その他の各種リスク
先ほどもお話しした通り、リターンのばらつき以外のリスクはできれば避けた方が良い性質のものです。
まずは、当然ながらその他のリスクが低い(あるいは、ない)商品を選びます。
次に、それでもリスクがある場合は、リスクを他人に負ってもらったり、自分でリスクを小さくする対応を事前に考えておきます。
例1)購入する不動産の火災保険に入る
例2)貸し付けたお金の返済保証に第三者に入ってもらう
例3)購入した商品と価格が逆に動く商品も買ってヘッジする
事後:シナリオに沿って動く
最後に、すべて対応した上で、自分が負えるリスクか判断します。
必ずしも数字に表せるものではないので、評価はどうしても曖昧になってしまいますが、
「最悪の事態が起きたときにも自分が耐えられるか」
がひとつの基準になると思います。
最悪の事態が起きたときに、対処ができず、手足も出ない状態になってしまう商品だと、投資はやめておきましょう。
また、逆に事前の対応で十分にリスクが小さくなった場合には許容できるかもしれませんし、あるいは、既に資産が大きい人であれば、ある程度は許容できるというという考え方もあるかもしれません。
4. まとめ
・投資のリスクは「リターンのばらつき」と「その他のリスク」の大きく2つに分けて考えるべきである
・「リターンのばらつき」は、リターンの変動幅の大きさを表している。投資で大きく成功するためには、どこかのタイミングでこのリスクを大きくしていく必要がある
・「その他のリスク」は「リターンのばらつき」以外の各種リスクを含む。代表的なものは、流動性リスク・信用/倒産リスク・カントリーリスクなど
・「その他のリスク」は「リターンのばらつき」と異なり、極力避けるか、小さくした方が良いものである
・「リターンのばらつき」については、「自分の現状と目標に合ったリスクを取っているか?」で評価することができる
・「その他のリスク」は事前の対応をすべてした上で、「最悪の事態が起きたときにも自分が耐えられるか」で評価することができる
いかがだったでしょうか?
リスクの枠組みがしっかり分かっているだけで投資を上手に進めやすくなりますので、ぜひ参考にしてみてください。
また、より深く投資とリスクについて理解したい、という方に無料の動画とPDFを用意していますので、本記事の下段からダウンロードしてみてください。
皆さまのお役に立てば幸いです。
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